Timmy Overdrive。

最近作ったオーバードライブ。クランチの中でも、よりクリーンに近い、若干の歪みを求めて。

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Timmyは、アメリカのポール・コクレインさんが個人で作っているペダルで、今は違うのかもしれませんが、最初は手組み基板だったようです。約25,000円程度で売ってます。

 

ボリューム、ゲイン、トレブルの他に、ベースツマミが特徴のオーバードライブです。回路的には、非反転アンプ2個の構成で、初段でゲインとベースが関係し、ベースは低音側ゲインを可変するような構成で、低音量を調整するような構成です。

初段出力にRCによるローパスフィルターを構成しており、ここのRを可変することでトレブルを調整しています。そして、2段目で約×2のゲインを取って、ボリュームで抵抗分圧出力している構成です。入力インピは約510kΩ、出力インピはボリュームの調整値で変わりますが、最大10kΩ程度です。

 

入力のカップリングコンデンサーは0.047uFで、TS系や一部のフェンダーアンプの0.022uFより少し大きな値にしていますね。ちなみに、ベムラムというメーカーのJan Rayというペダルは、回路図的にはTimmyとかなり良く似ています。有名な話です

 

ダイオードは1N4148、オペアンプは4559を選択している様子。内部スイッチで、ダイオードを1つか2つか選択できるようで、クリッピング電圧、すなわちコンプレッション感を切り替えられるようです。約0.6と1.2Vの切り替えかな。クリッピング電圧が高い程コンプレッション感が小さくなりますが、その分、音の分離感や空間感?を上げられます。

 

このペダルの音は優秀だと思っており、たぶん嫌いな人の方が少ないと思います。リードを弾く様な歪みには最高とは思いませんが、リズムを弾く様な、クランチ、それ以下に歪まない音色にはかなり合っていると思います。

特徴はベースツマミで、ベースを適当に上げることで、真空管アンプ特有の、箱なりというか、独特な音圧感を調整できます。低音を増やすと、必然的に音が引っ込んだような、こもった感じになるのですが、これをトレブルツマミで高音を開放することで緩和し、なんともいい感じに調整ができます。

 

まずは、自分もそのままコピーしてみました。

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パーツは少しこだわり、コンデンサ類はWimaのメタライズドポリエステル、電源パスコンにはOSコンを。抵は金属皮膜に、配線材は単線にしました。出力カップリングの1uFは、MuseのBPを選択。お気に入りです。トレブルのRCのCはスチコンに。これもお気に入りです。

 

1か所だけ、「ERO」という昔のメーカーの部品が手に入ったので、これを選択。「ERO」という名前がいいでしょ?笑

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部品代としてはケース含めて4,000円位です。ケースの加工など、人件費(自分の手間ですが)は結構ですが。。。そうですね、3日集中すれば出来る程度でしょうか。

 

音としては上記のようにオススメなので、買って損はないと思います。素敵なペダルです☆